ブローグ(革靴)の種類とコーディネート
履いている靴を見れば、その人がどのような人間かわかる、と言われています。
どのような靴をチョイスするかで、全体の印象とバランスが決まってきます。
メンズファッションにおいて、一番と言っても過言ではないくらい重要なパートが靴です。
天気や装い、TPOによっても変わってくる靴。
そして、様々なタイプの靴がある中で、どの靴を選んだら良いのでしょう。
その中で一つ、持っていて損をしない靴、ブローグと呼ばれるタイプの靴を見てみましょう。
ブローグって一体どんな靴?
あまり聞き馴染みがないかと思われる、ブローグという単語。
しかし、きっと誰もが一度は見たことがあるはずの靴です。
かかとに若干のヒールがついていて、表面の全体にはギザギザのカッティングや規則的な穴(メダリオン)が開いたラインが走っているような装飾がなされている、紳士的な印象を与える革靴、それがブローグです。
ブローグは元々、スコットランドやアイルランドから派生し、沼地や湿地帯を歩くためのもので、アウトドアやカントリー用として履かれていました。
それがいつしか、街でのカジュアル用に履かれたり、ビジネスでの仕事用に履かれたりするようになりました。
カジュアルでもビジネスでも使える靴はなかなかありません。
ブローグの種類
ブローグにはいくつかの種類があります。
フル・ブローグ、セミ・ブローグ、クォーター・ブローグと三つの段階があります。
フル・ブローグ
フル・ブローグは、ウィングチップと呼ばれる、つま先の部分のカッティングが「W」の形をしていて、つま先にパンチングの穴開き装飾が施されているものです。
セミ・ブローグ
セミ・ブローグはストレートチップと呼ばれる、フル・ブローグの「W」をもっとシンプルにまっすぐにカットしたつま先になっています。違いはつま先のカッティングだけで、装飾等は同じ仕様になっています。
クォーター・ブローグ
最後に、クォーター・ブローグは、カッティングがセミ・ブローグと同じものなのですが、全体の装飾がいっさいそぎ落とされた、一番シンプルなものになっています。
ポイント1:選び方
これだけでも選び甲斐がありますね。
これら三つを選ぶポイントとして、おもしろいところが、よりフォーマルにしたい場合、クォーター→セミ→フルという順番になることです。
実は、一番装飾の多いフル・ブローグこそ、一番カジュアルな印象になるのです。
なので、ここぞ、という時の仕事の場では、一番シンプルなクォーター・ブローグを選ぶのが良いかもしれません。
フル・ブローグになってくると、先ほども述べましたが、装飾が多いので、ちょっと遊び過ぎて目立ってしまうかもしれません。逆に、デートのときや、街でショッピングをする時などはフル・ブローグを選んで、紳士的に、でも遊び心を忘れない、ちょっとヤングな選択をすると街では映えるかもしれません。
ポイント2:コーディネート
これらブローグに合わせるスタイリングとしても、スーツやジャケットだけでなく、ハーフ・パンツやTシャツなど、カジュアルの定番と合わせても外れないのがブローグの強さです。
ハーフ・パンツなどと合わせると、品がある印象になるので、だらしなく見えることがありません。
仕事でも、街でも使えるブローグ。
品のある大人の印象を与える英国紳士の一品。
足下で差をつけるメンズファッションには心強いアイテムです。
でも、手入れをすることは忘れないでくださいね。